読書感想 -『面倒くさい人のトリセツ』

年に一度、溜まりに溜まって爆発してしまうことがある。
先日もやってしまって、反省の意味を込めて手に取った本が『面倒くさい人のトリセツ: 職場の“ストレス源”に翻弄されない知恵(著:榎本博明氏)』だ。

面倒くさい人のトリセツ: 職場の“ストレス源”に翻弄されない知恵(榎本博明) amazon.co.jp

戒めを込めて覚えておきたいことを書き留めておこうと思う。

もくじ

結論:関わるな、諦めろ

親切心=お節介である。人は簡単に変わらないし、人から言われただけでは何も変わらないことを思い知った。
親切心でアドバイスをしてもなんの効果もなく、変わらないことにイライラするだけだった。職場だけの関係であれば、ビジネスライクに付き合えばいいのだ。

めんどくさい人に対しては相手を変えようと思わずに諦めて「自分の考え方」を変える方がいい。

タイプ別の対処法覚書

やたらと対抗心を燃やす人には「ドジ話をする」

身の丈に合わない承認欲求を抱えている人には、その人が優位であると思わせ、「上から目線」になっていてもらうようにすると、うざいことには変わりないが面倒にならない。
そのためには相手のことを褒めると良いが、このタイプは褒めるところがない。よって、自分のドジ話をして「自分を落とすこと」で相手を優位にする。

こちらが何か褒められるシチュエーションになってしまった時は、自虐ネタで茶化し、下手に出て何かと相談するなど「相手を頼ること」で自分が劣っているように装うと良い。

レジリエンスが低いタイプには「ここを直せばよくなる」

少しのことで過剰に落ち込む人はレジリエンスが低い。レジリエンスとは回復力・復元力のことで、ストレスを受けてもすぐに回復し立ち直る力だ。

厳しい状況から立ち直った経験が少ないとレジリエンスが低い。過度の一般化をしやすく、一つのミスを指摘しても、自分の仕事全てを怒られたように感じて感情的に反応し、自分を全否定して落ち込む。自分の身を守ることに必死で相手の気遣いも気づかない。

基本的には無理に励まそうとせずに放置しておくのがいいが、どうしても関わらないといけない時はミスを一般化させないように「ここを改善すればあなたはもっと良くなる」とどうすれば向上できるかに目を向けさせる言葉を選ぶと良い。

小さいことで大騒ぎする人には「クッションを作る」

どうでも良いことを「これひどくない!?」と騒ぎ出す人は「感情反応」が優位で「認知反応」が苦手な人。衝撃を受けた時には大抵心のクッションが受け止めて冷静に考えられるが、そのクッションがなく、モロに衝撃を受けてしまうのだ。
さらに心の容量が少なく、すぐに溢れ出てしまう。レジリエンスも低く、小さいことでも一人で持ち堪えることができず、本人としては本当に大変なことになったと思って騒ぐ。

そういうタイプを注意するときは、クッションとなる枕詞を添えてから伝えるようにする。ダメ出しではなく、すぐ落ち込むタイプと同じく「こう改善すれば良くなる」と伝える。

感情反応を抑えるためには「なんで?」と思うことを「どうしたら」に置き換えて考えるようにする。「なんで?」はイライラを生むので、意図的に認知反応を起こすために「どうしたら」と冷静になれるワードを意図的に使ってスイッチを変える。(相手にも、自分にも)

手柄を横取りしたり責任逃れするタイプには「第三者にわかる証拠を残しておく」

自己愛が過剰な人は認知の歪みが大きく、自分の貢献を過大視し、責任を過小視する。自分に都合の悪いことは忘れてしまい、本当に自分が考えたアイディアだと思い込むし自分は何も聞いていないと思い込む。基本的には関わらない方がいい相手である。

イレギュラーなことが苦手で融通がきかない人は自分の実力に自信がなく、自己防衛本能が強い。また無意識に、自分で判断できる人に対して負い目を感じているので、そこを刺激しないように「自分で責任は取るから大丈夫だ」と伝えると許可をもらえやすくなる。前例を提示するのも良い。

このようなタイプにどうしても関わるときはメールで証拠が残るようにするのが良い。

すぐに怒り出す人には「我慢して淡々と接する」

すぐに怒る人がいると職場がとてもピリつく。
そういう人は周りがピリついている空気にも気づかない。相手の立場に立つ「視点取得」ができず、自分の視点でしか認識できないので、相手が自分が想像していた反応を示さない時にその意味を曲解して馬鹿にされたと思って怒り出すのだ。

このタイプは劣等コンプレックスを抱えている。常に見下されないようにと虚勢を張っているため、ちょっとしたことで感情的になりやすく、人を敵視しやすい。
自慢話が多いのもこのタイプ。「敵意帰属バイアス(普通の言動から悪意を汲み取ってしまう認知の歪み)」が強く、相手の言動を否定的に捉えやすい。

このタイプにはいくら相手を馬鹿にしていないことを伝えようとしても言い訳だと思い込んで聞く耳を持たないので、可哀想な人だとこちらが大人になって我慢し、説得は諦めて被害を広げないようにするのが良い。

自己主張を曲げない人には「議論しない、同調しない」

自分の意見を絶対に通そうとする人がいる。
「それ、おかしくない?」「それって変じゃない?」「ありえない」と自分の主張が絶対正しいと思い込み、相手の視点に立てず、「認知的複雑性」が低い。

物事を多面的に捉えられず、「物事はこうあるべき」と一面のみで決めつける。考え方や感受性、価値観の違いがわからずに自分の考え以外を受け入れない。
よって自分の考えも曲げないので議論しても理屈が通じない。諦める方がいい。

話が通じない人には「諦めてハウツーのみ伝える」

仕事を指示して「わかりました」と言ってもやらない。普通なら通じる指示も極端に具体的に指示しないとできない(やらない)。
はっきり具体的に言っても通じてないようだ。

しかし、わざとこちらの指示を無視したりサボっている訳ではなく、指示が理解できないようだ。日本語の読解力が乏しく、話についてこれないため、冗談も通じない。
このタイプは長年他人への理解が難しいまま生きているため、自己防衛として誤魔化したり、言い訳したりして、「非難されること」を最小限に抑えようとするズルさがある。

普通はミスを指摘されたら、自分がちゃんと意味を理解できなかったと反省するが、このタイプはそんなことは聞いていないと平気で嘘をつき、言い訳をする。自分を顧みることをしない。よって、指導や教育ができない。
できなかったことを相手のせいにしたり、自分だけ間違ったのではないと開き直ったりする。勘違いや思い込みが激しく、相手の言うことがわからず、適切な対応ができない。

上からの指示をことごとく受け止め損ね、周りはイラついているのに本人は悪びれた様子もなく、圧倒的な鈍感力で図太く、本気で相手がおかしく、自分は間違っていないと思い込む。
このタイプを教育する立場の人は無力感に苛まれ体調を崩したり、退職を考えたりする。

話せばわかってもらえると思わず、理屈を理解できない人もいると諦めて、何度も確認したり、理屈を教えるのではなく具体的なハウツーを叩き込むだけにする。
生きている世界が違うと諦める。

気持ちが通い合わない人には「期待しないこと」

特に日本人は、言わなくても察してくれたり、こちらの意図を理解してくれるだろうという甘えがあり、相手の期待を裏切らない反応をすることをごく自然に心がけているが、「共感性が乏しく、反応が薄い人」は相手の気持ちを想像する心の習慣がなく、相手が期待する反応をしようと配慮することができず、場違いな反応しかできない。雑談も盛り上がらずにまるでロボットと話しているような対応しかできない。

親しい気持ちが伝わるだろうと何かしてあげてもその期待を裏切られることになるので、何もしない方がいい。「人のことを配慮すべき」というのがこちらの価値観でしかないことを自覚して、相手の無心性さを受け入れるのが良い。

職場でイライラしないために気をつける5つのポイント

1:相手を変えようと思わない

親切心でのアドバイスはなんの意味もない。人は自分から自発的に自分を変えようと思って努力しなければそう簡単に変われない。

2:相手とわかり合おうと思わない

相手がわかってくれないとき、相手もなぜこちらが怒っているのか理解できず、こちらの反応を不思議に思ったり、意外に思ったりしている。

3:被害を最小限に抑える

信頼関係を築けるのはごくわずか。ロボットとロボットの関わりに徹する方がイライラしない。

4:相手の心理メカニズムを知っておく

相手が可哀想な人だと同情できれば、こちらは感情的にならずに冷静になり、諦めもつく。

5:自分の気持ちを制御する

イライラするのは損。過剰な期待をせずに淡々と付き合う。

おわりに

そのストレスの素である「職場」。辛くなって辞めたとしても次の職場も同じような辛さはあるものだ。そう、私たちのような人間には人生は辛すぎる。
少しでも達観した気持ちで平穏に過ごせればいいなと思う。

相手を変えようと思わず、
諦めて「自分の考え方」を変える。

こんな時は酒しかない。
今日もお疲れ様でした、さぁご一緒に、(* ゜∇゜)ノカンパーイ !!

白蛇と泡のイラスト

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