読書感想 -『三体Ⅲ 死神永生』

日本語版三体三部作の感想を書いてきました。

読書感想 - 『三体』(第一部) 宵と泡沫 読書感想 - 『三体Ⅱ 黒暗森林』 宵と泡沫

第二部のカタルシスが最高だったこともあり、第三部はなんだかとっつきにくかったです。
ですが、、起承・・・転転転転!結!って感じで怒涛の展開に翻弄されました!
見事に三体ロスです、、

では、感想いきます!
日本語版の『三体』三部作、Netflixのドラマ第1シーズンのネタバレを含みます。

もくじ

第三部『三体Ⅲ 死神永生』読了

三体Ⅲ 死神永生(上)(劉慈欣) amazon.co.jp 三体Ⅲ 死神永生(下)(劉慈欣) amazon.co.jp
面壁計画と同じ時代、もうひとつの計画が動いていた。三体艦隊へ人類の頭脳を送り込む「階梯計画」。
その無謀な作戦に友人を引き入れてしまった航空宇宙エンジニアの程心は、思いもよらない運命の連鎖に巻き込まれていく。

『三体Ⅲ 死神永生』あらすじ

第一部はモチーフや用語、第二部はストーリーで感想を書いてきましたが、第三部はキャラ語り・考察でいきたいと思います。

私は女性なので、やはり程心は好かん!という論調で行きますので、程心好きはお気をつけ下さい。

程心

良かれと思ってとる行動が全て悪い結末に。
自分は悪者になりたくないということなのだと思いました。
我儘を通すことも多い。みんな程心のこと好きだからその我儘を聞いてしまう。その我儘もその後どうなるのかまで考えずに・・・。
艾AAとフレスだけを救おうと智子に進言しにいくのも残念でした・・・。

最後に智子と一緒に作った生態球を小宇宙に残すのは良かったです(生態球の中の金魚が地獄すぎるけど!!)

トマス・ウェイド

「前へ、なにがあろうと前へ!」
抑止度100%の男、正解しか選ばない男。
章北海と並んで人気があるのも分かります。こういう信念があるキャラはみんな好きですよね。

雲天明が宣誓を拒否した時の、悪魔のような態度がいいです。
人類のために行うことは、当事者にとっては絶望である。
それゆえの人の不幸が大好物?

”反物質弾”という悪魔の兵器もSF感あって良かったです。
実際に使った描写気になる!

最後の「葉巻をありがとう」が初めてプライベートなことを話した瞬間だったのかな。

ミハイル・ヴァディモフ

PIA(惑星防衛理事会戦略情報局)時代の象徴的な人物。

初見で読んでた時は、白血病になった原因がトマス・ウェイドだったこと読み飛ばしてました。人物名多くて覚えていられない!

未来に行かずに死ねたことはある意味幸せだったかもなぁ。
星をもらった程心をちゃかすところが序盤の癒しポイントでした。

艾AA

改めて読み返すとほんと、突然出てきて突然仕事やめてやべー女です。

石鹸欲しがる我儘な艾AAは信念があるから全然我儘じゃない。
突然子供たちに頭いい質問しだしたり、ほんと頭いい女です。
会社大きくするのも強すぎる。

なんで最後、程心を待ってなかったのかなぁってのがイマイチ理解できなかったです。
私の中での艾AA像だと、何年も残る石板を残して小宇宙で待っていても良かったのにな・・・。

三体Xを読むのが楽しみです!

智子

清楚な日本人女性として登場した後の忍者になる(?)流れ、めっちゃいいです!
日本人のことどう思ってるの?笑

読んでいてイメージしてた智子の日本刀背負ってる造形が可愛すぎてアニメ化してほしいです。
Netflix版のやつは違う。迷彩服じゃないので。

智子の「整列」のシーンすごく好きです。
元々スプラッタものが好きなのもありますが、無慈悲なロボット感あって良かった〜!!

目が見えなくなった程心に「ちゃんと栄養とってなかったの?」っていうのエモいですよね。三体人からの気遣いおもろい。

三体で一番好きなキャラは誰かと聞かれたら、私は智子と答えます。

関一帆

まさか、モブキャラだと思っていたのに、最後はヒロインを掻っ攫っていくなんてね!
<万有引力>の船尾で閉所恐怖症してた頃、あのオチを誰が予想できたでしょうか。

「宇宙は膨張する死体」
・・・ごめん、何が怖いのか難しすぎて分かりません・・・。
光速が遅すぎるというのはよく言われている話らしいですね。

「四次元のかけら」の描写と「マジックリング」との出会いあたりの話は本当に難しい。
未だに4次元空間とか4次元構造の理解ができません。

マジックリングがエコスフィア欲しがるの可愛かった。
なんで関一帆はそんなもの持っていたんだw

再登場した時には宇宙社会学にかなり詳しくなってる様子。
<万有引力>が辿った歴史を知りたいです。

ジェイムズ・ハンターと秋原玲子

ハンターは一番仕事人しててかっこいいですよね。
最悪の事態まで想像して冷静なのすごい。

監視していると思われるソフォンに向かって「メリークリスマス!」という秋原玲子はアイドルすぎる。これは惚れる。ファンができても仕方ない。

曹彬

登場は早いけど、存在感が出てくるのは掩体紀元だと思います。

程心との掩体世界の観光の様子がエモくて好きです。
あのウェイドとうまくやってるのがすごいw

高Way

人の名前が漢字と英語入り混じるっていう発想いいですね。

光速を低下させる暗黒領域計画、でもそれって人間も死んでしまうのでは?

多分、物語的には高Wayはいなくても成立しますが、私はこのエピソードが結構好きです。
実は想い人がいた、みたいなのは出来過ぎですけどね。

ブラックホールに吸い込まれる=永遠に生き続けるということだとすると地獄だなぁ。
早くブラックホールの謎が解明されてほしい。

歌い手

最初、何が始まったのか分からなかったんですが、用語の不思議さがむずむずして面白かったです!
二週目だと意味がわかって切ない!

歌い手の歌の歌詞の文字数が、日本語で同じなのやばいっす・・・すごい。

「うまく隠れ、よく浄めよ」
潜伏本能を持たないって持ってる方が普通なの!?
低エントロピー体ってのは生命のこと?

「太陽弾き」って名付けるのなかなかセンスがあります。
「長い膜」と「原始膜」、重力波と電磁波の表現もなるほど、と思います。

「双対箔」と言われる例の紙切れ。
なんて怖い兵器なんだ・・・二次元化する準備ができてるってすごいな!

アレクセイ・ワシレンコと白Ice

軍人と学者の組み合わせ萌えます。大史と汪淼も同じような関係かも。

「終末決戦の遺物」が第二部を思い出してうわぁぁとなる。
丁儀の悪夢がいい味出してました。
「宇宙に純潔な乙女なんかいない」それが楊冬が自殺した理由。

「二次元空間に滑落する」って表現いいです。分かりやすい。
そしてめっちゃ怖い。この二人の最後の潔さが心地よかったです。

↓ネタバレにも程があるw

地球の壊され方大全🌍💥 漫画や映画でいかに地球が破壊されるか完全再現 youtube.com

羅輯

第二部の終わりから考えると、執剣者として羅輯を生かすのは残念でした。

あんなに頑張ったのに本当人類は滅んで良いと思う・・・。
羅輯への大衆の怒りが意味わかりません。智子はめっちゃリスペクトしてくれるw

最期の、冥王星から見る太陽系が滑落していく光景が壮大で、悲しくて、幻想的で、ほんと三体の中で屈指の名場面ですよね。
ストーリーテラー的な羅輯の役回りも嫌いじゃないです。

雲天明

程心に恋しちゃった悲しいサガ、一人三体で過ごした様子が本当に気になる。

安楽死システムの質問と回答の間の回想の構成がエモくてたまらなかった。
Netflix版のこのシーンもよかったですね!
てかNetflix版で星を買ってしまう瞬間に(あああ・・・三体世界に送り込まれてしまうぅぅぅ)と何故かいてもたってもいられない原作勢と化してしまった。

せっかく程心(と地球人)を助けるためのおとぎ話も、当の程心がダメにしてしまうんだものなぁ。

「よし、じゃあぼくたちの星で!」ってのも雲天明の視点からすると愛しの人と会えるかもしれないってロマンチックで、その後の三体世界での生活を乗り切れるだけのご褒美かも。

程心に「私たちの宇宙」をプレゼントするのもゾッコンすぎてもう・・・笑
三体Xを読んだら印象変わったりするのでしょうか。

第三部の後書きに、年代表を最初に出さずに最後に持ってきたのは日本人の異常なネタバレを嫌う気質を気にしてとのこと、大変助かりました。
最後に年表が出てきた時、嬉しかったです!

原作感想を三記事に渡ってお送りしてきました。
ここまでお付き合いしてくださった方、ありがとうございます。

Netflix版は第一シーズンを見まして、第二シーズンもそろそろ来そうだとか、ちょっと落ち着いたらテンセント版を見てみたいと思います。

壮大な世界観の体験をありがとうございました!!!

白蛇と泡のイラスト

about うたかたについて

これまでのこと、すきなもの、この場所で綴っていきたいこと。よかったら、のぞいていってください。